あなたは、1,000万円、投資用のお金があったとしたら、いくら分建玉しますか?
それが100万円ならどうしますか?
複利の効果を実感できている方ならば、ポジションを多くたてるほうが、より早くお金が増えていくことを理解できているでしょう。
手持ち資金のほとんどをつかってポジションを建てたい、そういう心理はわからないではありません。
ですが、だまされたと思って、ポジションを建てるお金は、常に手持ち資金の半分までと決めてください。
なぜか?
相場というものは、時々統計や理屈を超えて大きくオーバーシュートします。たとえば、2020年の新型コロナウイルスによる影響などはその最たるものでしょう。
手持ち資金の残り半分は、常にそのような超非常事態に使うのです。そう決めるのです。
非効率に思うかもしれません。ですが、理屈を超えた上昇や下落は時々起こります。その時に残りの半分を使うのです。
そうすれば、それはとんでもないチャンスとなります。
そのチャンスをつかめば、通常の期待値の何倍ものリターンを得ることができます。
手持ちの資金をすべて突っ込んでいる状態でそのような事態を迎えると、とんでもない含み損を抱え、心理的には不安となり、そこから巻き返すことを、指をくわえて祈ることになります。資産運用において、精神的なゆとりはとても大切です。冷静に市場を見る余力、冷静な判断こそがすべてなのです。
含み損を抱えたポジションをもっている場合、あなたはどうしてきましたか?
常に反撃のチャンスをうかがうことのできる余力、それが手持ち資金の半分を常に現金化していることで手に入れることができるのです。
私の師匠にあたる人は、私にこう言いました。
「ええか、刀は磨いて磨いて、さらに磨いて、それでも結局使わないくらいがちょうどいいんや」
一瞬効率の悪く思える方法かもしれませんが、これが堅実な勝利、そして世間が大ピンチを迎えていると思っているときの大勝利をもたらすのです。