仮説を立てつつ、利益のとれる銘柄を、適切なタイミングで建玉する。
それはわかったとして、どうしてもしたいこと。それは極力リスクを抑えることです。
どんなに優秀な方でも、全勝で行くことは不可能です。
なぜなら、統計的には処理できないできごとは起こり得るからです。
そして、相場は生き物。ある程度過去のデータにもとづいて分析していても、人の思惑に加えて、意図的な動きもありえます。また最近では、プログラムを用いての売買が盛んになっており、以前にくらべて過度に買いすぎ、買われすぎ、売られすぎの状況が頻繁に起こります。
そうした中で、どうしたらリスクを抑えることができるのか。
1つは銘柄分散です。
資金に余力があれば、複数の銘柄、できれば異なる分野に分散する。チャートフォリオなどのように分野別の動向をみるツールがとても役に立ちます。
単一銘柄に投資するよりも期待できるリターンは一般に若干下がりますが、リスクは抑えることが可能です。リスクというのは、期待値に対する振れ幅のことです。
複数の異なる分野の銘柄を組み合わせたポートフォリオを形成すれば、相当にリスクを抑えることができます。
これは例えば異なる金融商品をもつ、ということでも同じです。
株式、FX、債券、金、ことなる性質をもつ金融商品をもつことは一般リスクを抑えます。ただし、いたずらに複数の金融商品をもったとしても、必ずしも期待値に対して適切にリスクを抑えられるとは限りません。一定のリターン(期待値)に対して、もっともリスクが小さくなるようなポートフォリオの作り方を有効フロンティアと専門用語ではいいますが、これは少しばかり知識を要します。
ですが、株式に限って言っても、複数の分野の銘柄に投資することは、リスクを下げることにつながります。
そして、もう一つ、リスクを抑える最も大切だと思われる方法をお伝えしましょう。
それは・・・
極力、建玉しないこと、極力ポジションをとらないことです。
えっ?
と思われるかもしれませんが、これは間違いなく事実です。
ポジションをとるということはリスクを抱えるということなのです。
たいていの場合、売買を増やせば、それだけリスクは増えます。
あらためて思い出してください。
あなたはなぜ損を繰り返してきましたか?
購入チャンスを逃がしたくないと、たくさん売買し、小さな利益を積み重ね、大きな含み損を抱え、損切りできない状況になり、最終的に、損をしてきたのではありませんか?
ズバリ言います。
リスクを抑えるということは、本当に期待するリターンが取れそうなとき以外、ポジションを取らない、ということです。
本当にポジションをとっていいか、考えに考え、最適だと思うタイミングで、それに応じた銘柄についてポジションをとる。
損を繰り返す多くの方は、ポジポジ病になっています。
あなたはポジポジ病になっていませんか?