3.損をしている人には共通点がある

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(2)トレンドによって取引の仕方は異なるはずなのに

では、損をしている人は、トレンドの中でどのような取引の仕方をしているのでしょうか?

たとえば、週足で上昇トレンドを描いている銘柄があるとします。

トレンドラインに従って、強く上昇し、修正(小さな下落)があり、トレンドラインに近づいて上昇をする、これを繰り返している状態です。下降トレンドであればこの逆です。

 

このトレンドラインは、自分の投資スタイルに合わせて設定することができます。

たとえば、本当に長期で運用を考えている場合。月足でも構いません。20年、30年というスパンであれば、月足でトレンドラインを確認し、トレンドラインに近づいたときに「買い(もしくは売り)」を入れる。予定したリターンが得られたら売る。

1年で4回程度、13%のリターンを得たいのであれば週足でトレンドラインを確認するとよいでしょう。週足でトレンドラインが描かれているときに、日足のトレンドラインをみる。どちらのトレンドラインも同じ方向を向いていて、週足も日足もトレンドライン近づいているときは、相当のリターンを目指すことができるサインです。

逆に言えば、この自分で決めたルールに従って取引できる銘柄、タイミングを探し、それを「建てる」。一定方向にトレンドが描かれるときは、そういうルールにしたがって取引するだけです。そういうルールに合致する銘柄、タイミングを選ぶだけです。

 

損を繰り返している人は、これが逆になります。ある銘柄、おそらくチェックしていた銘柄について、「上がるかな、下がるかな」、「上がる可能性のほうが高いかな?」と考えるわけです。ルールに沿っているか、という目線で銘柄を見ることを忘れているのです。

 

そして、上記の例でれば、週足の上昇トレンドが続いていて、さらに日足で反発し強く上昇しているタイミングでポジションを取ります。

こうすると、上昇が続く期間は短くなり、上昇余地も限られます。利益も少なくなり、売買の頻度はあがる。そして、どこかでポジションをとっているタイミングで、今回のようなコロナウイルスなどの大きな変動により思わぬ逆の動きが起こり、大きな損をする。

 

 

トレンドが「持合いボックス相場となっている場合」はどうでしょうか?

ボックス相場で建玉する場合、エントリーが遅くなるタイプの方は注意が必要になります。

基本的には、一定方向のトレンドが発生している場合と同じなのですが、さきほどの一定方向のトレンドが発生している場合でいうと、週足で上昇トレンドがあり、日足でも上昇トレンドがあり、それぞれのトレンドラインに近づいたところでエントリーする、こういうタイプの方は損が出にくい。

日足が十分に反発しているのを確認してから建玉するタイプの方は、ここから日足ベースでボックス相場に転換した場合、上値で買うことになります。

上昇トレンドか、下降トレンドしかないと思い込んでしまっている状態では、ボックス相場に手を出すとだいたい損をします。上にいくかなぁと思えば下落し、さらに下に行くかなあと思えば反発して上昇するからです。ボックス相場で値幅が大きいときは、都度大きな損をだすことになります。

ボックス相場に転換したということに気づける方以外は、このような相場のときにポジションをとると損をする。

 

 

逆に言えば、ボックス相場に転換したと見極められたら、チャンスは一気に広がります。その見極めができるかどうかが、ボックス相場で損をするかしないかの分岐点になります。

 

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